お子さんの好き嫌い…悩みますよね。
お家の方にとっては「栄養あるものをバランスよく」食べて欲しいという願いがあるのに、なかなかその願いは子どもには届かず、苦手な食材があるお子さんが多いのも事実。
保育園や幼稚園・小学校とずっと給食がある地域では、給食メニューによって元気に登校できるどうか変わってきてしまうことも…
なぜ、子どもが緑の野菜、苦い野菜が苦手だと思いますか?
なるべくなら、好き嫌いをなくしてあげたい、克服させてあげたいという優しい子ども思いのお家の方にぴったりの記事です。
ピーマン嫌いな子どもたちをたくさん見てきた保育士おすすめの絵本を2冊と、保育園で大人気のピーマンを使ったレシピ3点をご紹介します!
目次
ピーマン嫌いには理由があった!それは子どもの味覚の感じ方

人間の味覚には、生理学的には、甘味・酸味・塩味・苦味・うま味の5つが基本味に位置づけられています。
この5つを少量でその味を感じられる順に並べると
【苦味≫酸味≫塩味≫うま味≫甘味】
という順番になります。
これは、人間の祖先から本能的に苦味や酸味を感じると”嫌な味=毒=食べられない”と判断してきたからだそうです。
子どもでも、苦味は「毒」の存在を感じ取って、自分の体を守るために避けるべき「危険な食べ物」と脳に伝えますので、最初は受け入れられないのはしょうがないことなのです。
この「苦味」は、何度か経験することで徐々に慣れ、だんだんと受け入れられるようになっていきます。
口から出す、嫌がる、と言ったサインは人間としての機能が備わったからこそなのです。

保育士として、保育園でたくさんの好き嫌いの子どもの心と寄り添い、「食べれた!」の経験を重ねてきました。
子どもが苦手な「苦味」ですが、様々な工夫で克服できる方法をお伝えします!
ピーマンが出てくる絵本は子どもの心をつかむ定番の克服法!
まずは、いきなり食べさせるのではなく、絵本を使って導入してみましょう。
何事も「あせらないこと」です。
特に好き嫌いは、1日2日で治るものではありません。気長にかまえましょうね~♡
グリーンマントのピーマンマン 作さくらともこ

グリーンマントをつけて空を飛ぶピーマンの表紙が印象的なこの絵本。
【グリーンマントのピーマンマン】です。
1983年発刊で長い期間、愛されている良本です。
ご存じの方も多いのではないでしょうか。
嫌われもののピーマンが、大活躍!!するお話です。
”のどいたバイキン”や”はらいたバイキン”が子どもたちをおそおうとした時、、ピーマンがグリーンマントをはおってヒーローとなって助けてくれます。
ピーマンの攻撃がおもしろい!
あの苦味には意味があった!
”ニガニガパンチ”や”グリーンキック”の攻撃です。
・・・笑
どこまでいってもピーマンって苦いイメージなんですよね。
でもね、そこがポイント!
「苦くないよ」は嘘になります。
今では品種改良もあり、昔ほど苦味はなくなった気がしますが、やはりあの苦味には、バイキンをやっつける機能が備えられていたなんて!
ヒーローものの大好きな年ごろのお子さんなら、きっと大喜びの絵本です。
私の勤務する保育園でも、読み聞かせに大人気。
この話を劇にして発表会で披露する保育園もあります。
いかに子どもたちに浸透しているか、そして、この絵本でピーマンが身近に感じられるか伝わったでしょうか。

おかしになりたいピーマンマン(えほんのぼうけん) 作:岩神 愛

かわいい明るい表紙が印象的なこの絵本は、比較的新しく2018年6月に発刊されています。
【おかしになりたいピーマンマン(えほんのぼうけん)】です。
作者の方は、子どもと接する仕事をされていて、最初は手作り絵本のお話だったそうです。
子どもたちの姿をそばで見ていた方の、子どもたちへの愛で出来上がった絵本です。
ぼくだって、おいしく食べてほしいんだ!
みんなにおいしく たべてもらうのが 夢だったのにな・・・
そうだ!おかしに変身しよう!
・・・これでおいしく たべてくれるかな?
なんてかわいくて、いじらしいピーマンなんでしょう。
表紙のうるうるしている瞳のピーマンから優しい性格なのが伝わりますね。
この絵本の人気なところは、じっくり見れてまるで”間違い探し”のように楽しめるところ!!
ピーマン嫌いな子にはもちろんですが、すべてのお子さんに読んで欲しい♡
誰かのために、がんばる姿ってぐっときます。
食べてもらいたから、色んなお菓子に変身するんですが、チョコレートをかぶってもピーマンとばれちゃったり、和菓子にも変身するけど、すぐに見抜かれちゃうピーマン・・・
最後は、ほっこりなラストです。
大人にもですが、子どもの心にもにしみます。

ピーマン嫌いにおすすめのレシピ・保育園で人気のメニューをご紹介!
みじん切りピーマン入りのハンバーグ

やっぱり定番のハンバーグ!
これは、保育園でも大人気メニューです。
みじん切りにしたピーマンと人参が入っているのですが、ピーマン嫌いな子でも一口目のハードルは低いです。
お給食の先生からのアドバイスは、みじん切りしたピーマンを炒めること。
(ご家庭では、レンジでチンすると時短になってGOOD!)
ケチャップとバターで作ったソースも、ピーマンの苦味を和らげてくれます。
一口でも食べられたら、たーくさん褒めてあげてくださいね。
手作りピザ・餃子の皮ピザ

ピーマンの苦味は、油を使うことで中和されます。
チーズでも同じ効果が得られるのか、チーズとの組み合わせもおすすめです。
保育園での人気メニューは、「トーストピザ」「餃子の皮ピザ」です。
おやつに出てとっても人気なので、我が家でもよく「餃子の皮ピザ」をします。
作り方は簡単!
ホットプレートでパーティのような楽しい雰囲気で、自分でトッピングできる面白さも相まって、おうちで克服できるメニューです。
娘は、ウインナーを目にして、ピーマンを口にして顔を作って楽しんでいます。
じゃこピーマンの炒め物

保育園の隠れた!?人気メニューです。
なかなかご家庭では組み合わせない「じゃこ×ピーマン」の美味しいコラボです。
ピーマンの切り方もポイント!
ピーマンの繊維は縦にありますので、必ず切るときは、縦長に切りましょう。
輪切りになる横に切ってしまうと、ピーマンの苦味やえぐみが強くなってしまいます。
【じゃこピーマン レシピ】
- ピーマンを細切りにします。
- (パプリカがあると色どりもGOOD)
- 切ったピーマンを油で炒め、しんなりしたらじゃこを加えて炒めます。
- 火が通ったら、さっと醤油を回しかけて、かんせ~い
です。簡単でしょ。
上のじゃこピーマンの写真は、我が家のお弁当の”手づくり冷凍食品”です。
我が家は、このじゃこピーマンでピーマン嫌いが克服できました。
カラフルなパプリカが入っているのも良かったのか、今でも大好きなメニューです。
保育園のことをよく覚えていて、お弁当に入れると「これ保育園で好きだったやつ~」なんて言っています。
ピーマン嫌いは、絵本やおすすめレシピで克服しよう!

お子さんの好き嫌いには、ただのわがままではなく、味覚の発達の問題もあります。
ピーマンにはビタミン豊富で、免疫力もUPします。
子どもの「食べたら元気になってきた!」は根拠があるのです。
同じように、子どもが「苦い」と感じるのも根拠があるのです。
長い1目で寄り添い、スモールステップで、克服を目指しませんか。
1口食べたら褒め、1切れ食べたら褒め、少しづつ階段をのぼるイメージです。
子どもって、本当におうちの人に褒めてもらうのが、大好きです♡
ご紹介した絵本やレシピを使って、ピーマンを食べられるお子さんが増えますように・・・♡